塩 狩 峠
塩狩峠は北海道の中央にあり、字のとおり天塩国と石狩国の間にある標高274mの峠です。
峠をJR宗谷線、国道40号線、道央自動車道が走っています。
塩狩峠は三浦綾子さんの同名の小説で有名になりました。
峠は天塩方面が和寒町(わっさむちょう)、石狩方面が比布町(ぴっぷちょう)となっており、和寒町側にJR塩狩駅や観光施設があります。
写真はJR塩狩駅です。無人駅となっており、旭川方面から来て進行方向左側に待合室があります。
一部の普通列車のみ停車し、特急は写真のように通過していきます。
駅名標をバックに記念撮影です。
塩狩駅近くの高台には三浦綾子旧宅を移築して建てられた塩狩峠記念館があります。
リニューアルされていますが、雰囲気は出ています。
記念館の前には三浦綾子さんのご主人であられる三浦光世さんによって書かれた聖書のことばの看板があります。
「一粒の麦、地に落ちて死なずば、唯一つにて在らん。もし死なば、多くの実を結ぶべし。
(ヨハネ伝 十二の二十四)
三浦光世書 」
と書かれてあります。
小説「塩狩峠」は実際にあった出来事をもとに書かれています。
塩狩駅から和寒方面に少し行った所に長野政雄氏殉職の地の碑があります。
碑の裏には…
「明治四十二年二月二十八日夜、塩狩峠に於て、最後尾の客車、突如連結が分離、逆降暴走す。乗客全員、転覆を恐れ色を失い騒然となる。時に、乗客の一人、鉄道旭川運輸事務所庶務主任、長野政雄氏、乗客を救わんとして、車輪の下に犠牲の死を遂げ、全員の命を救う。その懐中より、クリスチャンたる氏の常持せし遺書発見せらる。
「苦楽生死均しく感謝。余は感謝してすべてを神に捧ぐ。」
右はその一節なり
三十才なりき 」
と書かれてあります。